D-Audio HPA-001作例集

※作例を作った方々へのお問い合わせは固くお断りします。※

D-Audio HPA-001の作例をご紹介します。

オペアンプや部品を変えるだけで手軽に様々な音質の変化を楽しめるアンプですのでご自身の制作の参考にしていただければ幸いです。

 

【作例①】('∀'●)ブナシメジさんの場合

ブナシメジさん @bushes0 作成 HPA-001 ExS 6Vバージョン 

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オペアンプはアナログデバイセズのAD8397ARDZだそうです。

この仕様は第2回オトモノ展示オフで5種類用意した試聴機の中で一番人気だった仕様です。

澄んだ繊細な音がして、一聴すると「なんか特徴がない?」と思わせておいて聴けば聴くほど「何もかもが気持ちよく鳴っている。」ということが解る恐ろしい仕様です。

左右に音場が広くて見通しの良い音で、落ち着きたいリスニングタイムにはもってこい。

作成者よりいい音を出して来る辺り、製作者のブナシメジさんには感嘆の賛辞をお送りするとともに強烈に地団太を踏んでる動画もお送りしたいと思います(笑)


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ホワイトの着せ替えパネルと黒のタカチ8-2-13ケースでシンプルにかっこいいですね。
細身のボリュームつまみも引き締まった外観にマッチしてます。

外観②

そしてこちらが内部になります。
AD8397ARDZが光ります。
KEMETの導電性高分子アルミ固体電解コンデンサが12個並ぶ様はExSバージョンの醍醐味ですね。

内部①

こちらは基板の裏側…。

さすが次世代ハンダ付け神候補…見てて飽きないくらいに美しいハンダ付けです。

内部②

 

とても丁寧に作っていただいた上、波形を計測して追い込んだ結論!6V+AD8397ARDZ !
試聴機の中で圧倒的人気でした。

参考までに無負荷ではありますが、ブナシメジさんの計測結果です。

計測の力は偉大ですね。

 

(完成版販売していたのはコレのケースとオペアンプの仕様違いにオマケを付けたもの)

 

【作例②】だいずの場合

2番人気は ここのブログ主 だいず @diazu_hounds 制作の HPA-001 ExS +Bst S オトモノオフSP でした。

電源を9Vにすることによってオペアンプ選びの幅が広がるようになっています。

ハンダはLEDとその抵抗以外にオヤイデ電線が誇るSS47を使用!

 

オペアンプは旧ナショナル・セミコンダクター(現TexasInstruments)製のLM4562を採用。

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外観①

【作例①】 に比べると厚みのある音作りになっています。

打ち込み系の音楽とかボーカル重視ならこちらかもしれません。

音場を僅かに犠牲にしてセンターの厚みを増しながら若干ドンシャリ系な音。

特にBst基板による低音のキレの良さは是非ご一聴いただきたいです。

 

着せ替えパネルに Karuhamiyan さん @Karuhamiyan 謹製の「熱抜きスロット付き軽量ケース」をあわせています。

初音〇クカラーですね(笑)

内部①

実は【作例①】も【作例②】も本体基板の部品はほとんど変わりません。(Exs仕様なので)

オペアンプの違いと6V・9Vの違い、Bst S 基板のあるなしで全然音色が違います。

 

 

【作例③】pokkeさんの場合

このアンプの基本設計をしていただいた  pokke氏がオトモノオフのために貸し出してくださった 基本 of 基本 の設計者バージョン。

オペアンプ日清紡マイクロデバイス株式会社 のNJM5532DDを採用。

HPA-001 Normal との違いはオペアンプだけです。


音場が縦横に広くて、音の定位がすごくハッキリして左右のセパレーションが良い。
解像度もあり低域から高域までキレがいいのでアイコニックな音が目立つ!
360Reality Audio や Dolby ATMOS との相性が非常に良かったのは面白いところ。
もしかしたら「ゲーミングHPA」というジャンルが成り立つかも!

 

基本の紫パネルに 前述のタカチの黒ケースをあわせています。
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金属皮膜抵抗や導電性高分子アルミ固体電解コンデンサといった高級部品を使っていないのでお財布に優しいですが、押えるところは押えてR1,6 にはMUSE・ESを使用しているのがミソですね。f:id:diazu-ooo:20231128133607j:image

これが基本中の基本。

お財布に優しく、作り上げれば実用に足るものがきちんと出来上がる。

「初めて作るならコレでしょう!」というお手本です。

 

【作例④】Karuhamiyanさんの場合

外観①

さすが3Dプリンターマイスター。

いきなり推しの「結束バンド」仕様のケースが光ります。

Exsベースでオペアンプ日清紡マイクロデバイスのNJM8801を使用されてます。

御本人にお聞きしたところ「下から上まで誇張された感じがあまり無くて気持ちよく聴けます。お気に入りの一品🤩」ということで「お気に入り」認定いただきました(^^)
すっごい細かいところで恐縮なんですが、LEDの出っ張りがフロントパネルにきっちりツライチ合わせになってるところが個人的に大好きです。

 

内部①

 

内部②

ところで、お気に入り認定頂いたついでにいつの間にかこんなものを作っていただいていたようで…。
イカイカンこういうの見ると無条件で電飾したくなる…。

外観③

上の写真だと「結束バンド」マークが入っていますが、マークなしであればBOOTHのkaruhamiyanさんのお店からデータ (プリントアウトは自分でJLCPCBに発注) が購入ができます。

karuhamiyan.booth.pm

トランスルーセントのアンプなんて特別な界隈の人以外は持ってないでしょうから、是非とも某イヤホン屋さんで視聴時に取り出して注目を浴びてください。

トランスルーセントでビックリされて、よく見たら3.5mm インプットの4.4mmアウトプットで3度見確定ですね(^_^)

 

【作例⑤】Kさん(匿名希望)の場合

見てくださいこの本体に貼られたビッシリのメモ!

「このアンプを楽しみ尽くしてやるっ!」という執念が現れていてカッコいいです。
11.2Vって何で供給したんだろうか…?

外観①

動作確認用のLEDの場所を移してあるのもポイントですね。

汎用基板から切り出したと思われるフロントパネルもメモと相まって「Kさんだけの無骨なHPA-001」を演出してくれています。

外観②

 

出力のコンデンサは敢えての東信のアルミ電解コンデンサ
Linkman の可変抵抗とこだわりどころ満載です。

オペアンプはとっかえひっかえ中みたいです。

内部①

 

【作例⑥】ロンツカさんの場合

ロンツカ さん @ron2ka による Sバージョンの強化型です。

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タカチの黒ケースにノーマルパネルだけど…なんか怪しいシッポが生えてますね…(^_^;)


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さて、内部はというと。

おお?東伸のオーディオグレードコンデンサが見えます。

そして、作例初のトランジスタ変更です!

ROHMの 2SC1740(生産完了品) に変更との事。

気になる音質への影響は…?

 

オペアンプは MUSES8920 を採用(こちらも入手困難ですね…。)

だいずの感想だとやっぱりMUSESって「音楽的なゴージャスさ」が出て良いなあと思うのです。


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さてシッポの正体は…なんとDCジャック!

コレは意表を突かれました。

据え置きで使えるようにDCジャックをパネルに取り付けたとの事。

 

こうすればいちいち電池交換しなくてもいい…しかも持ち出したい時はリアパネルと電源ソケット替えてしまうだけの簡単コンバーチブル!(^_^;)アタマイイ


9V 電源アダプタから DC電源ノイズクリーナー・ノイズフィルターを経由して電源供給する等、ノイズ対策にも隙なしっ!

「ヴォーカルはすっきり明るめで、分離感もよく、奥行を感じられ、ライブ音源も気持ちよく聴けています。」との事。

 

ロンツカ流据え置きスペシャル!
コレまたオンリーワンですね!

 

【作例⑦】しげさんの場合

しげさん @ficklewind_sf55 による HPA-001 ExS 6Vバージョン 

外観①

外装はKaruhamiyan さんの排熱スリット付きのケースにオトモノオフ会場限定の初音◯クカラーのきせかえパネル。

やっぱり大口径のボリュームつまみをつけるとカッコいいですね。

内部①

 

 

オペアンプ

オペアンプは MUSES8920 を採用

 

・以降しげさんから頂いたコメントです。

自分の回路は、基本はExS、スチコン150pFがなかったので100pFに変更、4.4mmはAli、LED点灯用抵抗を明るさが合う金属皮膜抵抗に変更しています。

作製時にコンデンサを4個→8個→12個に変更する過程で出力を確認し、次第に中高域が前に出てくるのがわかりました。

その後、bst基板を通して音を確認、全体的にパワフルな感じになり、低域がグッと前に出てくる感じがしました。

電源は9Vが良いと思いますが、電力消費が多く電池の消費が捗るため、外部9V電源か、単3電池4本であれば比較的長く使えます。

オペアンプは、4580DD、MuseS8920、LM4562で試していて、これからBA4580で確認するところです。最終的にBA4580かLM4562になるのではないかと思います。

いろいろな組み合わせができますが、長時間使う事と繊細な音が好きなので通常はBST基板なし、電池4本での使用、パワフルな音が欲しい時はBSTあり9Vで使用すると思います。

ケースはKaruhamiyanさんが頒布しているものに組み込んでいます。デスクトップガジェットとしてもいいな、と思っています。

 

【作例⑧】noritamaさんの場合

noritama さん @AudioNoritama によるHPA-001 ExS 9Vバージョンです。

外観①

外観はシンプルにタカチのブラックケース。
六角のボタンボルトが控えめなおしゃれポイント…色を見るとチタンなのかな?

内部①

C23のコンデンサが替わってますね。東信のオーディオグレードに見えます。
オペアンプはHPA-001と相性の良い日清紡マイクロデバイス株式会社 のNJM4580DDですね。
006P1本だと多少使用時間が短いかもしれませんね。
是非2パラ接続も試してほしいところです。

外部電源

クリーンな外部電源を使用して「おうちオーディオ用」に。
こんな外部電源があれば電圧の変更による音質の変化が楽しめますね。

・以降noritamaさんから頂いたコメントです。

  自分はExSを基に、抵抗の銘柄とコンデンサを一部変更して実装しています。
 LEDはあまり眩しいのは好みではないので、砲弾型ではなく、表面実装タイプのLEDに足を生やして付けています。
 自宅勤務時は、電池ではなくDC電源から電源を取るようにしています。
  組み立てについては、部品表にあるパーツで実装する分には何も難しいことはないと思いました。
 アンプ作ってみたいな、興味があるといった方は、秋葉原界隈もしくは、秋月電子千石電商の通販サイトでパーツを集める
 事ができるので、おすすおめかなと思います。
  音については、メリハリがあり、かつ、曇りもないので、長時間聞いていても疲れることなく聴くことができます。
 もちろん、実装するパーツによって音の違いが出てくると思いますが、それも、楽しみポイントかなと思いました。

1.組み立てについて
 ・自作1年ちょっとの自分でも悩まず制作することができた
 ・はんだ作業については、実装的に難しい箇所はなく愚直にはんだ面にフラックスを塗布し、はんだごてに
  はんだを取り、はんだすれば、問題なく作業できるレベルです。
 ・組み立ての楽しみポイントは以下かなと思います。
  ①最初から部品リストに3種類のグレードが製作できるようにパーツ分けが記載されている。
  ②オペアンプをとっかえひっかえできる。
  ③はんだ面が密接しているわけではないので、後から自分が気に入ったパーツに容易に交換できる。
   ※コンデンサは直径8㎜以内のものを使う。

2.音について
 ・音場は縦横に広い。
 ・音の定位がすごくハッキリして左右のセパレーションが良い。
 ・解像度もあり低域から高域までキレがあって誰もが満足する音表現になっている。
 ・バスドラムのドンドンという音が心地よい。

 

いかがでしたでしょうか?

HPA-001は自分で好みの音を探すためのヘッドホンアンプです。

弄り倒してお好きな音に仕立て上げてください。

作例の写真や使った部品などお送りいただきましたら、このブログで紹介させていただきます。

是非とも感想をお聞かせください。